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ジョルジュ・ルオー　「愛すれば心嬉しきに」

Il serait si doux d'aimer

『ミセレーレ』 "Miséréré"

技法	：エリオグラヴュール、アクアチント、シュガーアクアチント、バニッシャー、ドライポイント

制作年	：1923年

サイズ	：58×42 cm（画）

部数	：450

状態	：良好

備考	：版画集『ミセレーレ(miserere)』に収録

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DB-011150

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作品解説

版画集『ミセレーレ』　"Miséréré"

出版元：Éditions de l'Étoile filante（パリ）

版画制作年：1916-1927年

刊行年：1948年

技　法：エッチング　全58点

刷　り：ジャックマン工房（パリ）

サイズ：74×54×10 cm（ポートフォリオ）

部　数：450部

フランスの画家ジョルジュ・ルオーの版画集『ミセレーレ』（ラテン語で「慈悲」の意）は、"受難"と"救済"についての深く豊かな瞑想を形にしたものです。

この版画集は、ルオーの父の死と第一次世界大戦の勃発を契機に、当初『ミセレーレ（慈悲）とゲール（戦争）』と題された全100点の連作として構想され、1922年から27年にかけて制作されました。
その後、画商ヴォラールの事故死や第二次大戦などで出版が大幅に遅れ、紆余曲折を経て1948年にようやく版画集『ミセレーレ』として出版されました。
『ミセレーレ』はモノクロ銅版画集の最高傑作であり、ルオーの最も野心的な絵画プロジェクトの一つといわれています。収録された全58点の大判版画群は、大戦で目の当たりにした破壊や悲惨さに抗う答えとして、人間への深い共感を力強く表現しています。

貧しい人々や社会的に疎外された人々、尊大な中産階級や役人に対する痛烈な批判、そして苦難する人々の魂を救済するイエス・キリストの磔刑のイメージ。
自らを取り巻く絶望的な貧困や戦争の恐怖に対する一種の解毒剤として、ルオーは独自の精神性とキリスト教が持つ"救済"に目を向け、説得力に満ちた作品に仕上げていきました。
これらの作品に、古典、聖書、自身の著作などさまざまな資料から引用した詩的で洞察に満ちたタイトルをつけて、何層もの意味を展開させ、より深い思索を促したのです。

版画技法の一つ「インタリオ（金属に切り込みを入れる技法）」を複数の技法と巧みに組み合わせることで、中世のステンドグラスのような太い輪郭線と光沢感のある色調という絵画的効果を実現しました。
このように、高度な版画技術と深い精神性の融合により、力強いメッセージ性を備えた本版画集は、人間の苦しみと絶望の中にある希望と慈愛を表現し、時代を超えた力強いイメージを作り上げたのです。

ジョルジュ・ルオー　「愛すれば心嬉しきに」

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ジョルジュ・ルオー 「愛すれば心嬉しきに」

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