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マルク・シャガール　「セイレーン（見開き）」
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マルク・シャガール　「セイレーン（見開き）」

Sirène

『オデュッセイア』より

 "L’ODYSSÉE"
 
技法 ：リトグラフ
　
制作年 ：1975年
　
サイズ ：42×65 cm（画）/  cm（額）
　
レゾネNo. ：M.787 C.96
　 　
部数 ：270
　 　
状態 ：良好
　
備考 ：挿画本『オデュッセイア』に収録されたリトグラフ
購入数

DB-010547
Web価格 : 495,000円
創業36周年記念特価 :

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マルク・シャガール　「セイレーン（見開き）」
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作品解説

挿画本『オデュッセイア』　L’ODYSSÉE　

出版元 ： フェルナン・ムルロ

制作年 ： 1975年

制作部数 ： 270部


古代ギリシアの詩人ホメロスの大叙事詩《 オデュッセイア 》。トロイアの戦争の後、海神ポセイドンの怒りに触れて漂流する英雄オデュッセウスは10年後に故郷イタケに帰国し、妻への求婚者たちを退治して再び平和が訪れます。物語の中にはギリシア神話に登場する多くの神々が出現します。

＜セイレンの物語＞
キルケの島を離れて、オデュッセウスの一行は故郷を目指して海原をさらに進んでいった。恐るべきセイレンたちの島が近づいてきた。彼女たちは一説に上半身は女、下半身は鳥の姿をした怪物で、その甘い歌声は船乗りを引き寄せ、その犠牲者は死ぬまで彼女たちの音楽を聞き続けたという。オデュッセウスはキルケの親切な忠告に従って部下たちの耳に蝋をつめてふさぎ、自分の身はマストに縛り付けていたので何とか船は無事にその島を通り過ぎることができた。
（美術出版社刊「西洋絵画の主題物語　II 神話編」より引用）

シャガールは２年余りの歳月をかけ、ダブルページ（見開き）6点を含む43点のカラーリトグラフを制作しました。80代後半の老画家の手になるとは思えないほど、鮮烈な色彩と自由な描線で描かれており、シャガールの晩年を代表する傑作と評価されています。
本作は1975年、パリの名リトグラフ工房ムルロ工房によって270部限定で制作された作品で、世界中から高く称賛されました。本作を元に1989年にはグラノリトという技法でドイツ語版も出版されています。

※ムルロ工房
1852年、モンパルナスの一隅に創業されたバタイユ版画工房を、ジュール・ムルロが1914年に引継ぎアトリエ・ムルロとなる。二代目のフェルナン・ムルロのもと、シャルル・ソルリエを始めとする世界的な石版画師を輩出した。
ムルロ工房では画家のオリジナル版画、挿画本、リトポスター、複製版画等、ピカソ、ブラック、マティス、デュフィ、ミロ、レジェ他20世紀を代表する偉大な芸術家の版画制作を手掛けた。シャガールがその生涯において1000種類を超える版画を制作した工房として有名である。

 

略歴

マルク・シャガール　Marc Chagall（1887-1985）

1887年ロシア生まれのユダヤ人（後にフランス国籍を取得）。バクストの美術学校で学んだ後、1910年パリに移住。1914年ロシアに戻り、革命後は美術行政にも関わるが、1922年に再びパリへ。第二次世界大戦中は迫害を受け、アメリカへ亡命。1947年にフランスに帰国。前衛的な作風で描かれた花々や動物、抱擁する恋人たちなどの作品は高い評価を得た。油彩の他、挿絵や版画、ステンドグラスなども精力的に制作。20世紀を代表する画家の１人。



技法解説

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