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ラウル・デュフィ　挿画本『マドリゴー（恋歌）』初版

『マドリゴー（恋歌）』初版
"MADRIGAUX"

技法	：リトグラフ、ポショワール

制作年	：1920年

サイズ	：29×23 cm（本）

レゾネNo.	：

部数	：1110

状態	：良好

備考	：

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DB-008524

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作品解説

挿画本『マドリゴー（恋歌）』初版
” MADRIGAUX ”

出版元　：ラ・シレーヌ出版（パリ）

出版年　：1920年

技　法　：リトグラフ、ポショワール

サイズ　：28×23cm

制作部数：1110部（内200部が特装本）

フランス象徴派詩人、ステファヌ・マラルメの詩25篇をデュフィの版画が鮮やかに彩った挿画本です。この詩集はジャン・コクトーにより編纂されました。
当時、ポール・ポワレやビアンキーニ・フェリエ社のためにテキスタイルやモード・デザインを数多く手掛けていたデュフィは、こうした挿画を描く際も、これらの仕事から多くのインスピレーションを得ていました。挿絵の中には日本の着物をモチーフにしたものもあり、当時のジャポニズムの影響を受けたアール・デコ様式の反映が見られます。
この時期のデュフィが絵画作品において示した、しなやかで軽快な筆致と豊かな色彩の競演は、デュフィ作品の根幹を成すものと言えます。
「マドリガル」とは14世紀頃にイタリアで広まった二声以上の世俗音楽。言葉のアクセントを生かし、恋愛や日常生活の出来事を主題としている。16世紀以降にはイギリス、フランス、ドイツ、スペインなど各国の作曲家により有名な作品が生まれた。「マドリガル」の語源は、短い田園詩を意味する「マンドリアーリ」やマリアへの賛歌「マドリアーレ」などと考えられている。

略歴

ラウル・デュフィ　Raoul Dufy（1877-1953）

フランスのノルマンディー地方の港町ル・アーヴルに生まれる。市の奨学金を受け、パリの国立美術学校へ。マティスの色彩に衝撃を受けフォーヴィズムに傾倒。1910年、アポリネールの『動物詩集』の木版挿画を制作。1911年、服飾デザイナー、ポール・ポワレと知り合い、織物のデザインを開始。1912年、高級織物会社ビアンキーニ・フェリエ社と契約し、テキスタイル部門のアートディレクターに。1928年、ドーヴィルで競馬やレガッタのシリーズに着手。1937年、パリ万博の為の壁画「電気の精」を制作。1940年、ドイツ軍のパリ占領後、南仏へ避難。1953年、死去。デュフィは透明感のある色彩と軽やかな筆触で音楽、海、馬、花々…など様々なモチーフを描いた。また、本の挿絵、舞台美術、テキスタイルデザイン、タペストリー、陶器など多数のジャンルで傑作を残している。