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藤田嗣治　「夜のバラ園」

"Les Aventures Roi Pausole"

技法	：木版

制作年	：1925年

サイズ	：8.2×11.6 cm（画）/ 28×23 cm（額）

部数	：不明

レゾネNo.	：（SB 25.107）

備考	：挿絵本『ポーゾル王の冒険』に収録された木版挿絵

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DB-010190

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作品解説

挿絵本『ポーゾル王の冒険』　Les Aventures Roi Pausole

出版元：　アルテーム・ファイアール社（パリ）
制作年：　1925年（出版部数不明）
技　法：　木版

フランスの人気作家、ピエール・ルイスの小説のために、フジタは28点の木版挿絵を制作しました。物語は、ふとっちょで呑気者のポーゾル王が、ある晩忽然と姿を消した愛娘アリーヌ姫の行方を追っていくというコメディー。王、臣官、ハーレムの女たち、男装の踊り子といった登場人物たちをユーモアたっぷりに描いたフジタは当時39才、渡仏後12年目にして、エコール・ド・パリの欠かせぬ一員たる不動の地位を獲得していました。

※ピエール・ルイス（1870-1925）
フランス象徴派の詩人・小説家。古代ギリシア詩の翻訳から出発し、『ビリティスの歌』によってフランス世紀末詩壇にデビューを果す。その後小説に転じ、古代アレクサンドリアを舞台とした傑作『アフロディテ』によって一躍人気作家となる。小説『ポーゾル王の冒険』、『女と人形』などを発表。文学的名声に厭いて若くして文壇と縁を切り、パリ郊外に隠棲し、万巻の書に埋もれて貧窮のうちに悲惨な後半生を送った。マラルメの弟子筋に当たる詩人として詩友ヴァレリーを世に出し、青年時代に親友ドビュッシーを支えた功績は大きい。

略歴

藤田嗣治　Tsuguharu FOUJITA (1886–1968)

エコール・ド・パリを代表する日本人画家。現代においても最も有名な日本人画家として高く評価されている。猫と女性を得意な画題とし、日本画の技法を油彩画に取り入れた「乳白色の肌」の裸婦像は西洋画壇から絶賛を浴びた。その晩年まで制作意欲が衰えることはなく絵画のみならず、銅版画・石版画・木版画などの版画作品でも様々な名作を残している。線の描写が美しい裸婦や子ども、そして猫の銅版画、また色彩で魅せる石版画の母子像、味わい深い木版画など、藤田嗣治の高い芸術性と遊び心が伝わる版画作品の数々は、今もなお世界中の人々を魅了している。