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ギョーム・クストゥ1世　「マルリーの馬」

制作年	：1900年代中頃

技法	：ブロンズ

サイズ	：H56.8cm

状態	：良好　COUSTOU（クストゥ）の陰刻サイン ※ルーヴル美術館所蔵のオリジナルに基づく複製作品

備考	：

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「マルリーの馬」2対の大理石像の1つ。
本作の元となった大理石像。ルーヴル美術館リシュリュー翼地階に展示されている。

作品解説

「マルリーの馬（Chevaux retenus par un palefrenier dit Chevaux de Marly）」は、マルリー宮廷園の水飼い場に設置するため、1739年にルイ15世よりギョーム・クストゥ1世に依頼された2対の大きな大理石像です。
本作は、そのうちの一体を縮小復刻した作品です。

1743年、まずは像の原型を王自ら選び、2年後の1745年に完成した彫刻像は予定通りマルリー城庭園に置かれました。1795年、革命時の破壊の難を逃れ、画家ダヴィッドの指揮のもと1795年にパリの革命広場（後のコンコルド広場）に移転されました。現在は、ルーヴル美術館に収蔵されています。

「マルリーの馬」の斬新さは、従来通りの神話や寓意をテーマにしたものではなく、より根源的な、生物がもつ野生の力そのものを表現した点にあります。
激しく抵抗する馬とその馬を制する人間の、２つの拮抗する生物の”力”の闘いがここに表現されています。
馬は後足立ちになり、神経質に頭を振り立て、嘶き、激情で目鼻を膨張させ鬣を逆立て、太い首をのけ反らせて狂乱の様相を呈しています。いまにも手綱を振りほどき、解き放されんばかりです。この抵抗の動き、溢れんばかりの力の荒々しさは、どの角度から観ても強烈な印象を人々に与えます。
”力”を一瞬の中に表現した見事さは、ロマン主義絵画の巨匠ジェリコーをも先取りすると評され、またヴィクトル・ユゴーは「この大理石像は、金色の雲の上で、後ろ足立ちになり嘶いている」と絶賛しました。

ギョーム・クストゥ1世
Guillaume Coustou 1er (1677-1746)

ギョーム・クストゥ1世はフランスの彫刻家です。同じく高名な彫刻家の兄二コラ・クストゥ、叔父アントワーヌ・コワズヴォとともに王室御用達の彫刻家として名声を博しました。

若くしてコルベール賞（ローマ賞）獲得後、ローマのヴィラ・メディチに留学を果たしますが、アカデミックな雰囲気を拒んで村を離れます。その後ピエール・ルグロのアトリエで仕事を得るまで、ローマの街の路上で寝泊まりすることもあったそうです。

帰国後、クストゥは叔父コワズヴォがルイ14世より請負った、マルリー宮廷園に設置する彫像「名声の馬」の制作助手となります。後年この作品はチュイルリー公園に移設され、その代わりとしてマルリー宮廷園に飾られることになる彫像「マルリーの馬」を、クストゥ自身が手がけることになりました。

クストゥの代表作「マルリーの馬」は制作当時から傑作と見なされ、革命時のマルリー城陥落の破壊を免れ、コンコルド広場に移転された後、保護の観点から1984年にルーヴル美術館に収蔵されました。

技法解説

｜ガラス工芸

工房

｜陶磁器

ギョーム・クストゥ1世　「マルリーの馬」

作品解説

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ギョーム・クストゥ1世 「マルリーの馬」

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ギョーム・クストゥ1世　「マルリーの馬」