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アルフォンス・ミュシャ　「花冠を持つ少女」

技法	：水彩

制作年	：1900年頃

サイズ	：12×13 cm（人物部分）/ 50×37 cm（額）

レゾネNo.	：

状態	：良好

備考	：証明書付

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DB-2791

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「スラヴィア」　1908年
「ソコル地方大会」 1912年
「ブルックリン美術館のミュシャ展」 1920年

作品解説

本作は、パリから祖国チェコへと戻ったミュシャが、スラヴ統一のシンボルとして描いた多くの作品に登場する少女像の一つと思われる。頭部に白いスカーフを被り、刺繍された民族衣装をまとう女性の姿は、スラヴ民族の女神《スラヴィア》の象徴として描かれている。その眼差しは慈愛と、祖国復興を見守る女神の威厳を湛えている。少女の手が捧げ持つ花の冠（輪）はスラヴ民族復興運動《ソコル》※をあらわす。花輪はチェコスロヴァキア、ポーランド、クロアチア、スロベニア、セルビア、ブルガリア、ロシアそれぞれの国々が一つになるという《希望＝ソコル》の象徴であり、同時に、キリスト教的な意味においても「希望」や「信仰」を意味している。ミュシャは熱心なキリスト教信者でもあった。

上部に大きく余白をとった縁取りは、文字や図案を配置するためのものであろう。現在、この下絵をもとにした印刷物、版画などが確認されていないことを考えると、恐らくチェコに戻ってから依頼された媒体物で、図案のモチーフからソコルに関連する小規模な告知ポスターやパンフレット等の下絵だったのではないかと考えられる。

略歴

アルフォンス・ミュシャ　Alphonse MUCHA （1860-1939）

アール・ヌーヴォー様式が流行していたパリの世紀末を代表する画家。ポスター、装飾パネルを始め、挿画本、美術誌表紙、販促物などのために数々の優美な女性像を制作した。装飾デザインにも優れた才能を発揮。アール・ヌーヴォー期の寵児として活躍後、チェコに戻り、自身のルーツであるスラヴ民族の歴史を「スラヴ叙事詩」に描き上げた。

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｜版画

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