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藤田嗣治　「猫のいる自画像」

Autoportrait（avec profil de femme）
　

技法	：ドライポイント

制作年	：1927年

サイズ	：45×35cm（画）/ 76×62cm（額）

部数	：

レゾネNo.	：SB 27.90

状態	：良好

備考	：1927年に制作、摺刷された初版刷りルーヴル・カルコグラフィー（刻印有）

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DB-9039

Web価格 : 291,600円

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ルーヴル・カルコグラフィーの刻印（旧）

作品解説

藤田は生前、同時代作家の銅版画原版をコレクションしているルーヴル美術館の求めに応じ、2点の原版を収めています。
本作はそのうち１点の原版を用いて、1927年に制作、習刷された初版刷りルーヴル・カルコグラフィーです。
藤田は自身のエッセイで、
「宮殿の壮麗な建物を仰ぎ見る時に、このなかに自分の画が壁にかけられ永久にそこを飾っていると思う時は、画家としてこれより大きな喜びはない……」（『巴里の昼と夜』より）
とその誇らしい気持ちを書き記しています。
1913年の渡仏以来、変わることのないおかっぱ頭と丸眼鏡姿の自画像に、画家に惜しみない愛情を注ぐ猫の表情がユーモラスに描き出され、背景には藤田の代名詞ともいえる『乳白色の裸婦像』が配されています。
藤田は数多くの自画像を描いていますが、油彩では、1926年制作の「アトリエでの自画像」（下部右図参照）などが似た構図で描かれています。

参考作品：

「アトリエの自画像」
« Autoportrait dans l’atelier »

油彩 1926年 81×61cm（画）
リヨン美術館蔵

略歴

藤田嗣治　Tsuguharu FOUJITA (1886–1968)

エコール・ド・パリを代表する日本人画家。現代においても最も有名な日本人画家として高く評価されている。猫と女性を得意な画題とし、日本画の技法を油彩画に取り入れた「乳白色の肌」の裸婦像は西洋画壇から絶賛を浴びた。その晩年まで制作意欲が衰えることはなく絵画のみならず、銅版画・石版画・木版画などの版画作品でも様々な名作を残している。線の描写が美しい裸婦や子ども、そして猫の銅版画、また色彩で魅せる石版画の母子像、味わい深い木版画など、藤田嗣治の高い芸術性と遊び心が伝わる版画作品の数々は、今もなお世界中の人々を魅了している。

技法解説

｜版画

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